大阪を中心にたこ焼き、お好み焼きを展開する株式会社くれおーる。2019年に大阪で開催したG20を記念した「G20いらっしゃいたこ焼き」、コロナ禍では一人でたこ焼き作りを楽しむ「ソーシャルディスタンスひとりタコパ」、緊急事態宣言エリア限定の通販「緊急コナモン宣言」など、時事ネタに絡めたユニークな企画を実施している。在阪メディアを中心に取材され続ける秘訣をうかがった。

なんぼいい商品を作っても、まずは知ってもらわないと何も始まらない。
メディアを通して情報を発信することが、売るための最短ルートだと考えました。

まぁ、無茶ぶりですね。
たとえば2019年に大阪でG20が開催された時に、急に参加20ケ国をイメージしたたこ焼きを作るように言われたんです。
フランスは「トリュフ」、ロシアは「キャビア」はすぐに思い浮かびますが、「サウジアラビア」の名物って分かります？メニュー開発にめちゃくちゃ苦労しました。でもラプレの思惑通り、たくさんテレビ取材を受けました。はるばる東京からも全局取材に来てくれました。「くれおーる」が全国区になり、「おもろい会社」やと思っていただけました。こんな感じで、時事ネタを取り入れたPRを提案してもらっています。
メディアが取材したくなるようなネタに仕上がっているので、とても反応がいいです。ネタとタイミングが大事だと勉強になります。

昨年、1回目の緊急事態宣言が解除された日から、テーブルに1台ずつたこ焼き器を置いて、一人でたこ焼き作りを楽しむ「ソーシャルディスタンスひとりタコパ」のサービスを始め、テレビや新聞の取材を多く受けました。
どのお店も、座席の間隔を空けて営業を始めていましたが、ちょっと視点を変えるだけで、数ある店の中から取材先として選んでもらえました。
2回目の緊急事態宣言からは、発令エリア限定でお得に買える通販を始めました。
テレビ朝日の「サタデーステーション」で高島彩さんが紹介して下さり、放送後から翌朝までに300セットも売れ、全国ネットの反響の大きさに驚きました。どちらも「タコパ+一人」、「通販+地域限定」と意外性のある組み合わせで、着眼点に驚かされます。

プレスリリースを出し続けてメディアに定期的に露出することで、メディアの中では「くれおーる」が「取材のしやすい店」と認識してもらえているように感じます。
コロナ禍で道頓堀が取材されることが多くなりましたが、道頓堀を代表する店として取材を多数受けるようになりました。
また、次々と新しいことに挑戦する雰囲気ができ、コロナ禍でも従業員たちのモチベーションや活気作りに役立っていると思います。